2015/12/09 忘れがちな窮地の時のショット練習 バドミントンの守り

先日、四隅を狙うショットの注意点を書いたので、今度は攻守を意識して打つショットの事にも触れておく。バドミントンで相手に脅威を与える攻めるショットの基本と言えば、より高く、より前で、より強くの3つです。これを目指して日々練習しているわけですが、対戦相手もそれは同じ事。

攻め続ける事ばかりできればこれだけ練習していれば良いのですが、実際の試合となると攻めと守りと両方が必要になってきます。攻める練習だけでなく、守る練習、特に窮地に立たされた時の練習も大切になってきます。特に下で取るショットです。

攻めの基本同様、守りも、より高く、より前で、より強く返せれば、攻撃的なレシーブとなりますが、いつもそうであるとは限らない。そこで、床すれすれの低いところにシャトルがある状況、かなり後ろに追い込まれた状況、全身の力が使えない崩された状況の窮地の3つでの練習もしておくのです。

だめだと諦めることなく、その状況を何とかしのぐ練習です。窮地の練習をどれだけしたかによって、相手に与える違和感が違ってきます。こいつ粘るな。こいつもっと厳しくいかないと倒せない。こいつのギリギリのショットが怖い。こういった違和感を相手に植えつけることは、特にファイナルゲームで競った時に相手のミスを誘うことにつながります。

ギリギリの厳しい状況ですから、それほど選択肢は多くありません。床すれすれの低いショットであれば、膝を良く曲げ、体制を低く保ち、そこからロブやヘアピン。奥に追い込まれ全身の力が使えない場合の、スナップを活かしたパンッと弾くショット。より高く、より前でを捨て、より強くのみに集中する。

追い込まれている苦しい状況で基本の3つすべてを意識すると、より強くが実現不可能になります。高くなくても、前でなくとも、その状況で一番強く打てるポイントでシャトルを強く弾く。打つ方向も、強く打てるところで良い。クロスに逃げれば良いというものでもない。

しっかりヒットして強くリターンする。強く打つことで、相手のショットも限定できます。ヘアピンであってもスピードのあるヘアピンを選択する。ほんわかしたヘアピンでは詰められて終わります。強く返し、次のリターンを想定して、そこへ向けてラッシュ。そしてカウンターを狙う。

もちろん強く弾くためにはスナップ打ちの練習もしておく必要があります。キュッとリストを立てながら腕を引き、そこから手首の回内運動を使い、打つというより弾く感じの素振りを練習します。浮いたら終わりですから、ネットの白帯にシャトルをぶつける感じでまずは練習です。例え本当にネットを超えなくても相手に脅威を受け付ける事につながります。

相手が、簡単には詰められないなと思わせれば作戦成功です。この状態になれば、仮にふんわりとしてショットで返す事になっても、相手が詰めきれずに、次の相手のリターンをカウンターできる可能性が高まります。ここはもう心理戦の領域になりますが、その土台を作るのは、窮地でどんなショットを打つかなわけです。

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