冬の公式戦の残りはダブルスの試合です。いよいよペアも決まり本格的にダブルスへの取り組みが始まりました。初めてダブルスを組む子からダブルス一本で行きたい子まで、レベルも経験も様々な中、まずはショートサーブの特訓をしてみました。
観察していると、ジュニアの子のサーブにはある傾向があります。相手の立ち位置や構えなどをあまりみない。シャトルをとったらすぐに打つ。打つ瞬間にシャトルはまるでみていない。ラケットのどこにあたっているのか意識していない。コルクを打っていない。サービスの動作がその都度違う。シャトルを投げてから打つ。こんなものが多いです。ロングもショートもです。
そして何よりサーブ練習を集中して出来ない事が多いです。自分だけのシングルスならすべて自分の結果として跳ね返ってきますが、ダブルスでのサーブは二人のものです。自分のミスがパートナーにも失点となるのがあまり強く意識されていません。
こんな状態では先が思いやられると思い、子供たちに目を閉じてサーブの練習をするように言ってみました。目を閉じれば周りに気を取られる事もなくなり、集中力がアップしたことがわかりました。さらに、目を閉じてサーブの練習をすることで、頭の中で、自分のラケットの動きとシャトルの位置関係を思い描く訓練となり、サーブの質が目を開けている時より格段にアップしました。
もちろん、最初は当たらないという場合もありましたが、徐々にイメージの修正が出来て、当たるようになりました。ジュニアの子供たちがみんな不思議そうにしていました。「イメージ通りのモーションでシャトルを捕えれば目を閉じても入るんだよ」こう言ってあげると、最初にあげたジュニアの子供たちのサーブの悪癖が少しずつ取れていきました。
まだまだ繰り返し行わないといけないレベルではありますが、一つ一つ言葉で説明するより早くワンランクアップしたのかなと思います。言葉に対する理解力は乏しくても、イメージする力は子供たちにも十分に備わっているという事でもあります。伝え方も教える側が工夫しないといけないんだなと強く思いました。
理想は、相手の立ち位置や構えを確認し、息を整え、シャトルをセットし、そこからラケットを引き、同じ軌道でラケットを出す。そして、ラケットのスイートスポットでシャトルのコルクを捕える。この一連の細かな動作を言葉と共にイメージとして伝えたいです。
細かなところでは、ラケットを引く際の肘や手首の角度と方向、ラケットを引くスピード、シャトル軌道がショートにならない自分の立ち位置、相手のラケットヘッドが出にくい場所の観察などありますが、まずは一連のサーブモーションとしてレベルアップからですね。