頭を使うバドミントンの練習が足りていないと考えて、まっさきにやることはイメージトレーニングかと思います。状況をシュミレーションする訓練ですね。練習でもよく行われるパターン練習や、試合でよく出てくるパターンを思い描くのかなと思います。
ここに打たれたら、こうやって打つ。ここに打った後は、ここへ行く。この場合は、攻めて、この場合は、つなぐ。などなど、いろいろな場面を想定しておくことで、体がスムーズに動いてくれます。フレームショットが取れない事からもよくわかるかと思いますが、まったく想定していないものに対しては、体は動きません。
どれだけ想定してあるか?試合に向けて体を準備させると共に、頭の準備もしておくことで当日によいパフォーマンスを出しやすくなります。
ただし、頭の準備をやりすぎると今度はパフォーマンスを落とすこともあるので注意が必要です。準備のしすぎで安心しきってしまっては、想定外の事には対応できません。「あとは行き当たりばったり」くらいの気持ちでないと危険です。
特に子供たちの想像力はそれほど高くなく、また環境を変えて練習をする機会も少ないので、自分たちでは当たり前の事が他では当たり前ではないという事を知りません。
想定外の場面をイメージトレーニングする方法としては、「なぜ他へ打たなかったのか?」「なぜ他のショットを選択しなかったのか?」など、よくあるパターン以外の事をシュミレーションしてみることから始まります。
「○○が□□の状況だったからその選択はされなかったんだ。」「○○が少しでも△△だったらこの選択もされた可能性があるのかも」「○○が実は苦手なのかも」「○○をやって怒られた経験があって、それで打ってこないのかも」「相手のこの○○はうまくいったけど、たぶんまぐれだ」など妄想ができるようになってきます。
こうすることで、状況はほんの些細なことの違いで変わることや、苦手な部分やその人の過去にまでシュミレーションが可能となってきます。自分の想定外の事があっても、理由づけが出来てしまうと、実際にプレーするときに迷いがなくなります。するとシュミレーションしておいた想定内の事の精度が格段にアップします。
イメージトレーニングは、想定内の事だけでなく、想定外の事への理由づけが大切です。頭を使うならここまでやりたいです。さらにやるなら、頻度までやれると強いですね。この状況なら90%の確率でここに来る!今は1点なら無茶できる状況だから、山を張って取りに行く!なんて事が試合中に1、2回出来るようになります。
狙われてとられた1点は相手に強烈なインパクトを残しますから相手の心に迷いを生みます。しっかり重要だと認識したイメージトレーニングを行えば、勝ちやすい状況がプレゼントされるんですね。もちろん子供にどこまでできるのかはありますが「頭を使うとは何か」をしっかり植えつけてあげたいものです。