2016/02/14 前衛の仕事は後衛を気持ちよくさせる事 バドミントンのダブルス

まだバドミントンを初めて3年ほどの若い男の人とダブルスで組む機会がありました。私はいつも通りの試合展開をしていたのですが、相手との点差がなかなか開かない状況が続きました。点数は取っているのですが、失点が非常に多いのです。

試合後、その彼からアドバイスを求められたので、何を考えながらやっているのかを聞いてみました。すると「前衛でちゃんと打てなくてすみません」とまず謝ってきたのです。もうちょっとあれをこうして、ここでこうしてと彼の話が続きました。

こんな話を聞いたうえで、彼へのアドバイスをしました。「もっとさぼりなよ。二人でやるものなんだよ。前衛でなんでもかんでもさわりに行くから凡ミスが増えるんだよ。君の現時点での技術力で難しいところにも手を出してしまっている。出来ない事は認めて、パートナーに任せれば良いんだよ。触るのを今の半分以下にして、出来ることだけやってみて下さい」

彼は一生懸命、責任感も強い。だからこそ、巷でよく言われる「クロスは止める。」「前衛は触る。」などの「前衛の仕事」に翻弄されてしまっていました。一緒に組んでいる私としてはそれ邪魔だよ。と言ってあげてハッとしたようです。

前衛を使いたいときは、それに合わせて打つので、それ以外の時は、まだ崩している最中なので余計な事はして欲しくない。もちろん決めてもらえるならそれはうれしいので、ストレートかクロスのどちらか一方のみ張っておいてよ。相手がフォアで構えているならクロスとか、バックならストレートとか相手のリターンの癖を読んで張れば良いと。後衛は前衛の動きが見れるから大丈夫だよと。

次の試合、他の人と組み試合をしているのを観察していると彼はさっそく前衛で邪魔をしないことを意識し始め失点が激減し、その分、ラリーが長くなり、武器である自分が後衛でのスマッシュを打つ機会が増えてポイントを重ねていました。試合後、「僕が触らなくても後ろに居るんですね。触らないと抜かれて終わりだとばかり勘違いしてました」と嬉しそうに話していました。

ダブルスの前衛の仕事は、後衛を気持ちよくさせる事。こう言っても良いのでしょう。配給は後衛主導。前衛はその配給の邪魔をせず、シャトルに触りたい気持ちをぐっと抑えて、張った網にシャトルが飛んできたら捕獲することを考えておけば良いのです。自分の技術力がパートナーより確実に劣る場合は特にです。もちろん上級者の場合は、自分が後衛の時に前衛を気持ちよくさせる配給を考えてあげるとさらに良いペアになります。

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