2016/03/10 ナイスショットでは点は取れない バドミントンの試合

淡々とプレーをして、大きな盛り上がりもなく勝つ。地味で誰でもそこに辿り着けそうな印象を与える選手っていますよね。一方で、強烈なスマッシュや鋭いカット、絶妙なヘアピンなど、周りもオオーっと思わせながら勝つ選手もいます。

ジュニアの時代ですと、体格や神経系の差も大きく、周りをうならせるような誰がみてもナイスショットを打てる子がより目立ってしまいます。地味で堅実なプレーしか出来ない花のない子は、観客からの期待値も低いとも言えます。そして目立つショットが多い子は期待値が高い。

教える側も、観戦する側も人間ですから、より興奮しやすい期待値の高い子のプレーをみてしまいます。そして、その強烈なスマッシュや、鋭いカットやヘアピンがナイスショットだと思ってしまいがちです。

しかし、自分のナイスショットであっても、受ける相手にとってもそれがナイスなショットであれば、それはバッドショットだということを忘れてはいけないなと思います。ナイスショットは相対的なもので、相手にとってバッドショットであるかどうかが重要です。

ジュニアの時代では、それが決まることも多いでしょうが、成長と共にそれが決まらなくなります。そこで自信を失わないように、しっかりとナイスショットの定義を伝えておきたいのです。基礎打ちでの精度をあげるためのナイスショットと試合で点を取るナイスショットは別物です。

先日のダブルスの試合でも、女子のペアが普段通りのいわるゆナイスショットをしていました。しかし、相手にとってはそれは取りなれたショットであり、難なく踏み込んでレシーブをしてきました。この女子のペアは徐々に自信を奪われ最後は気持ちの部分で押し切られて敗戦してしまいました。

自分たちが通用すると考えるナイスショットでも返されるという経験が少なかったのかなと思います。一つの壁にぶち当たっている事を本人たちがどれだけ意識できているのか?ここをしっかり見極めてあげたいなと思います。

練習もしっかりやっている彼女たちです。まだまだ伸びしろが有り余っている二人です。自分たち本位のナイスショットでは返ってくる。相手にとってのバッドショットだから点数が取れるんだとこの壁を一つ壊してもらいたいなと思います。まだまだこれからです。

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