2016/04/21 回数を聞いてくる子 バドミントンと練習

ジュニアの子供たちの練習中に感じる違和感の一つに、「何回やれば良いですか?」「何週すれば良いですか?」「何点ゲームですか?」など終わりの設定を確かめてくる事があります。「出来るようになるまで」が心の中にはあるのですが、時間との兼ね合いもありその場では思いつきで「10回、3セット、10周」などなど答えてしまいます。

しっかり本気で取り組んでいるなら、自分が出来るようになるまで何度も何度も何度も繰り返します。テレビゲームの対戦で負けた場合、何度も何度も挑戦するように、悔しいと感じたものならそこをクリアするまでやめようとは思わないものです。

回数を聞いてくる子は、心のどこかに「やりたくない」が存在しています。向上したい心がありながらも、心の中では、「さっさとやめたい」「出来なくても良いや」になっているのです。この気持ちはすぐにパフォーマンスに現れます。さぼる。手を抜く。集中できない。などです。

回数を伝えたからと言って、最後まで全力でやりきりません。必ず手を抜きます。10回と言えば、途中の3~4回目、7~8回目あたりに手を抜きます。最初と最後と真ん中だけやっているように振る舞います。見られている時だけ頑張る子も出てきます。

子供たちは思っている以上に賢いのです。10回や3セットなどのありがちな区切りの単位に、指導者側もあまり意味を置いていないと感じてしまっているのです。実際、意味はほぼないですしね。

こんな事もあり、練習に回数を持ち出す場合には、注意が必要なのだなと強く感じます。回数ベースであるなら「意味のある回数」と思われないといけないわけです。

この練習は6回。この練習は13回。この練習は1発勝負。この運動は35秒、練習後半なので+5秒。今日の気温なら-2回で8回などなど、10回や3セット、30秒など今まで使いがちだった数値を意図的に変えてみるだけで反応はかわります。

回数ベースではなく、ミッションをクリアしたら終わりに変えても良いです。連続3回、しっかりこの動きが出来たらポイント1。ポイントが11点になったら休憩。21点で終了。こんな感じにしても良いかと思います。

回数を指定して、その中すべてを全力で集中してがんばれるのが理想ではありますが、自らやりたいと思って行うテレビゲームと練習とでは同じようにはなりにくいものです。地味な練習を楽しめるレベルになるまでは、表現の工夫でごまかしながら引っ張りあげてあげてあげたいなと思います。

最終的には、自分で大切だと思った事を、ただただひたすらやり遂げられる人に育って欲しいなと思います。強みはそこから生まれるものですからね。

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