昨日の続きです。頑張るとは、「昨日より今日を楽にする」こう定義した上で、どんな事を具体的に実践していけば良いのか?という話です。勉強や仕事のようにある程度、型があり効率アップがはかれる部類のものと、運動や精神性のように経験がものをいう部類のものとにまずは分けます。
効率アップがはかれる部類のものであれば、まずは作業を分類し、テンプレート化、マニュアル化をすすめます。順番の変更、並行処理の導入、適材人材の捜索、他者への委託、教材機材の導入などを考えて自分を楽にしていきます。この部分をしっかりやらないと返って面倒になってしまいます。
他者へ委託した後のフォローアップも当然必要になります。ここをサボって丸投げは方向性がブレてしまうのでNGです。定期的に方向性の確認と、問題や課題の共有をしていきます。口うるさくやりすぎのは相手が信頼されていないと感じるのでこれもNGです。間違ってもいいからやってみようのスタンスです。
バドミントンの練習においても、この類のものは、準備やら片付けやら運営やらで沢山あります。委託できるかどうかで、組織となるか単なる集まりになるかが決まってきます。最終的に組織に大黒柱は作らないこれが理想です。最初は大黒柱が必要ですが、その柱を徐々に徐々に他の柱でカバーできるようにすることが理想です。
次に、運動や精神面の強化に関してです。こちらはバドミントンの練習の中でお話します。「昨日より今日を楽にする」をもっとも意識して欲しいのは自分が全力を出した試合です。体力トレーニングを楽にしたいとか、筋肉トレーニングを楽にしたいなどではありません。トレーニングは試合を楽にするために行うものですからね。試合の中で楽にしたい部分はどこか?知っていることでやれば楽に出来る部分はどこか?を柱にします。その上で、体力面で課題があるなら、そこで初めて体力強化、散歩やランニング、シャトルランなどに力を注ぎます。
筋肉や体幹などの身体面で課題があるなら、体幹トレーニングや筋力トレーニング、食事や回復などに力を注ぎます。技術面で課題があるなら、その技術練習や理論の確認に力を注ぎます。とくに理論的な部分が重要です。なんとなく打っているだけでは楽にはなりません。運動連鎖、骨格や筋肉の使い方の確認などを意識的にやっていきます。
精神面に課題があるなら主観と客観のトレーニングを行います。試合中に感じたすべての細かなストレスをノートに書き出し、それを良い悪いを抜きにして客観的に受け入れるトレーニングです。前回のメモ、前々回のメモとを見比べ、項目が増えたり減ったりしている事を確認します。すると徐々に項目が消えていくようになります。
もちろんすべてがその日はそのトレーニングが無いかもしれません。そんな時には影の努力を行います。帰宅後や学校の休み時間、休日を利用して強化していきます。継続性は不要で、楽になったら次の課題といった感じです。
毎日練習があるわけではありません。また毎日全力の試合対戦が行われるわけでもありません。課題試合を自分で決めて、その試合を楽にするために1週間を過ごす。こんな形が運動面や精神面での頑張り方です。
一般的な練習では、練習メニューが用意されていて、どれもこれも頑張るわけですが、ただやるだけならそれは作業でしかありません。全体を最低限のレベルにあげるための練習、それが練習メニューだと思ったほうが良いのです。より上を目指すのであれば、自分発の取り組みに変えてしまいます。体力面の課題をもっているなら体力関連のメニューにより真剣に、そして負荷を少しあげて取り組みます。他のメニューは手は抜かず普通にやり、ここだという部分にだけ最大限の力を注ぐそんな意識で良いのです。人間ですから、しかも小学生ですから、全部を全部、高い意識で練習することは不可能です。
理想としては、技術面の課題をもっているとしても、体力トレーニング中になんとなくやるのではなく、そのトレーニングの中で、体の動かし方や、重心の置き方、重心の移動の仕方、上体の準備、歩幅や肩甲骨などを意識しながら技術要素を見つけてトレーニングをしたいです。理論を学んでおかないと出来ないものですが。
闇雲に頑張るのではなく、楽にするために頑張る。すべてを頑張るのではなく、楽にしたい部分を頑張る。関連のないように思えるものでも楽につながる部分を探し出し頑張る。頑張らないのはNGですが、頑張りすぎるのもNG。
考えてやっているならコーチも相談に乗ってくれるものです。自分で学んでいる暇がないなら、良い案が見つからないなら、他人の頭や経験を利用しましょう。考えてからの委託です。