2016/06/23 下で取るヘアピンも大切 バドミントンのシングルス

昨日のジュニアの練習では、ダブルス組は他の方に任せてシングル組の動きを確認してみました。シングル組で気になった事は、ヘアピンをどの高さで捕えるかが一本調子であることです。どの子も基本通り高い位置でヘアピンを行おうとしてしまい下でとるヘアピンの精度が低いなと感じました。

上でヘアピンを取れる状況と、下でヘアピンを取る状況の違いを子供たちが考えていない事も一つの問題なのかなとも感じます。ヘアピンを高いところで取れる状況というのは、こちらが上から下へのショットを打っている場合での相手のリターンを狙う場合です。一方で、ヘアピンを高いところでは取れない状況は、相手が上から下へのショットを打ってくる場合です。相手がドロップやカットを打って来ているのに、上で取ろうとして必要以上に前に突っ込みすぎオープンコートを作ってしまい次のショットで振られてジ・エンドとなる事が多いのです。

もちろん下でヘアピンを打つ技術は上でとるよりも高度です。TOPレベルのプレーヤーでも若い頃は、どうしても前で早くそして高いところでのヘアピンを選択していますが、徐々に下でヘアピンを取るように変わってきます。リンダン選手やリーチョンウエイ選手の動画ならYoutubeに若い頃から最新のものまで揃っているので昔と今とで比べてみればこれは明らかですので一度みてもらえればなと思います。

上で取るだけのヘアピンから下でも取れるヘアピンを身につけられると、フットワークの概念がガラッと変わります。相手が奥から上から下へのショットを打ってきた場合、ヘアピンを上で取ろうとするとどうしても急がないと間に合いませんが、下でも良いと分かると、焦らずじっくり相手を見ながら準備する時間を確保することが出来ます。相手もこちらが焦っていない状況ですから無理に前にラッシュできません。ロブなのかヘアピンなのかわかりません。前も後ろもケアしないといけない状況を作り上げられます。

ところが焦って前に突っ込み上で取ろうとすると、ヘアピンかプッシュかのほぼ二択です。もう後ろをケアする必要がないため、相手にとって張りやすい展開になります。上で取れば確かにヘアピンでノータッチを取りやすくなりますが、リスキーな状況で選択すれば、もろ刃の剣になりかねないのです。ヘアピンでノータッチを取りにいくのではなく、甘い球をあげさせそれを決めにいく方が相手にとっても嫌なラリーの展開として脳裏に刻まれます。

ヘアピンの際、シャトルをどの高さで捕えるのか?選択肢の少ない子供たちには、是非体験して欲しいなと感じます。特に下でも取れるという考えが無い子には、ラリー中に余裕を生む一つの方策かと思います。焦ったら負けですからね。

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