2016/08/26 最後の1点でわかる自己評価 バドミントンと接戦

ジュニアの子供たちの夏休みもあと1週間となりました。うちの息子たちは残った宿題に大わらわです。さっさとやれば良いもののとは思えど、それが難しいのは大人であっても良くわかる事です。

残り少ないと言えば、ジュニアの子達にとっては、全小に続く、関東大会東京都予選、ダブルスと6年シングルスまで、こちらもあと1週間となりました。ダブルス組も、シングルス組も、しっかり力を出せば、東京の予選を勝ち抜ける山に配置されている子が多いです。

試合までの準備を怠らなければ、特別気負いすることなく突破できるかと思います。うちの三男坊のように大やけどで試合に出れないなんて事のないように願いたいものです。 特に6年生にとっては、最後の関東予選です。全国優勝を狙う男子ペア、関東大会を年間目標にしてきた女子のエースには、大暴れして欲しいなと思います。 せっかくなので先日の合宿で、どちらとも試合練習をした中で、感じたことを書き留めておこうと思います。試合の中でしか測れないあるものを確かめてきました。それは、最後の1点が取れるかどうかです。

普通に相手をすれば、男子ダブルスペアにも、女子シングルエースにも、負ける事はないので、ひとまず第一セットは、こちらが点数を先行する形で試合をしてみました。ダブルスペアに関しては、先行しても集中力が途切れることなく、試合に挑めていました。絶対に追いつくぞ!という気持ちも伝わってきました。

最後まで、こちらも手を抜くのは怖いなと感じましたが、逆に言えば、対戦相手も集中しやすいペアだとも言えます。二人ともラリーに対していつもポジティブなためです。とても良い事なのですが、その分、感情のふり幅が少なく、「うぉおおおお!」など盛り上がって良い部分でも淡々としてしまっています。接戦が多くなるのもその為かなと思います。相手を気持ちで圧倒する。この部分が弱いように思います。

女子シングルエースの方は、前々から気になっているように、先行されると集中力を維持できないままでした。なにくそ!絶対に追いつく。こういった気持ちではなく、なんで上手くいかないんだろう、またミスをしてしまったとネガティブオーラが沸き起こってきてしまいます。男子ダブルスペアとは真逆と言って良いです。あっさりセットを落としてしまうのも先行された時に前向きになれないからでしょう。

2セット目は、私も疲れ気味だったので、集中維持が難しかったこともあり、相手の点数が先行するように、試合を行ってみました。ダブルスペアの方は、こちらが凡ミスをしても、とくに変化はありません。しかし女子エースの方は、こちらが凡ミスをするとホッとしていました。 終盤まで、こんな展開で進め、先に20点を取ってもらった後に、しっかり最後の1点をもぎ取れるのか?のところで、ダブルスペアに問題発覚。あと1点をとれば良いの気持ちが強すぎてか、先ほどまでのプレーとは違って精度が低いショットが多く、ネットにかけてしまう事が増えました。二人で点を取るのではなく、「決めよう」という気持ちが先行してしまいエースを取るショットを選択していたのも気になります。

確かにあと1点なのですが、いままでどおり二人で点を取る形であれば良いのになと感じました。この状況で後衛がスマッシュでネットにかけてどうするの?一度上げさせてからやり直しでも良いところで、前衛が強引にプッシュにネットにかける。。先行しているのに焦っている二人がそこにはいました。 先行しているのに最後の1点が取れない二人には、最後の1点は、どちらか一方ではなく、必ず二人でとるように指令を出しておけばこの部分はクリアできるのかなと感じます。オレオレになるから良いところが消えてしまうんだよと。自己評価が高い二人ですから、最後に「俺」が出てきてしまうんですよね。

一方で、女子エースの方は、先行しているとやはり強いなと感じます。気持ちも盛り上がるところでしっかり盛り上がり、気持ちで相手を圧倒できていました。最後の1点もなんなく取れる強さを持っていました。ここはダブルスペアに見習って欲しいところです。 それでも、点数が先行された時の脆さは、致命的なので、この弱い部分を本人がどれだけ意識しておけるかがポイントになってくるかと思います。彼女のように自己評価の低い子は、普段の生活から変えていかないとなかなか変化が難しいです。

自己評価の低い子を私も何人も見てきましたが、基本的には、親が子供に対して「バカ」とどれだけ言ってきたかによるのかなと思います。何気ない軽い一言であっても積み重なって「私バカだから」になってしまっています。コーチががんばれと思って言った事でも、彼女は、「自分はだめだから」「私できないから」と逃げてしまう事が多いのです。自己評価が低いので、出来ないのが普通になってしまっているため、這い上がろうとしないのです。這い上がろうとしてまた怒られるより、そのままバカでいた方が楽だからです。

涙を流しても、それは彼女が葛藤しているからです。悔し泣きではありません。這い上がろうとしたいのだけど、挑戦するとまたバカと言われる。それで何もしないとまたバカと言われる。バカと言われない答えを彼女は持っていないのです。唯一、試合中、先行している時だけが彼女にとっては安心できる時でありパフォーマンスを最大限に発揮できる時なのです。怒られないから。

彼女に必要なのは客観的で正当な評価。親にいわれようがコーチに言われようが関係なく誇れる結果。今後の彼女の自己評価をあげるためにも、東京都ベスト4という肩書きは、しっかり手にしてもらいたいなと思います。そしてその肩書きを胸に、関東ベスト8の肩書きを目指してもらいたいなと思います。

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