2016/09/21 アドバイスを息子に届けるには? バドミントンと親子関係

全日本ジュニアが終わったと思ったら、Yonexオープンジャパンと立て続けに、バドミントンの大イベントが開催されています。今日から1回戦ということで、うちのジュニアの子も仲間内で誘い合って観戦にいくようです。日曜日の決勝戦には、コーチと観戦に行く子もおります。うちの息子はまだまだ興味を示さないので、体育館とプールで今、興味をもっている運動に励んで、体作りを進めていきます。

さて、今日は読者様から質問をいただいたので、私なりの返答をさせていただきます。

Q.次男はパワーやテクニックは長男には及ばないのですが、どんな格上相手にも全力で向かっていきます。対して長男は相手の力量を事前に見定めてかかるタイプなのか、作戦プランがはまると強いのですが予想が外れると、相手の力量に関係なく相手のパターンに飲み込まれる試合が多いです。 このように思い込みが強く自分の中での切り替えが困難な選手にはどういう風に切り替えをアドバイスをすればよいでしょうか?(ビデオを撮ったので見せようとしても嫌がります)

A.まず第一に兄弟が同じ環境でバドミントンをしている場合、どうしても二人を比較しがちです。子供は比較されるのが大嫌いです。「あいつには何で怒らないんだよ。」「あいつだってそうだろ。」「いつも俺ばっかり。」こんな言葉が口やその態度から出て来ていませんか? 一方は予選を突破し、一方は予選を突破できなかった。この事実を、お子さん二人は嫌でも突きつけられています。比較される。嫌な事を言われる。こういう攻撃に対して、防衛本能が働き、「ビデオを観たくない」となっている可能性も多いです。

親が冷静に試合を分析するのは、とても有益な事なのですが、それを子供が押し付けだと感じてしまっていては、せっかくの良きアドバイスも心に響かないのです。 まずは、放置してあげましょう。ただし、親が試合の分析をしている姿を子供に見せながらです。何も子供には言わずに、ただただビデオを繰り返しみながら、長男用と次男用に分けてメモを取る。この姿をみせてあげるだけでよいのです。

そして、そのメモノートを子供の目のつくところに、置き忘れておく。親がいない時に、こっそり覗き見させる感じにしむけます。普段の練習のときでも良いです。その場で、言葉で伝えたいことも、こっそりそのメモノートに書いておいてください。

うちのジュニアの子や我が息子をみていても、子供たちは強くなるためのアドバイスは欲しがっています。ただ、その受け取りを素直に出来ない事が多いのです。試合直後は、コーチに怒られないかとばかり考えてしまい心がアドバイスに向いていないなんて事も多いです。他の感情が先に動いてしまいがちなのです。

アドバイスをもらっても、まっさきに「怒られなかった。」や「褒められた。」、「やっぱり怒られた。」が頭に浮かぶんですよね。肝心のアドバイスの内容よりも先にです。。アドバイスを受ける=強くなれる。とはなっていない子が多いのです。

ですから、「アドバイスは、自分を強くするものであって、自分を嫌な気持ちにするものではない」という心構えをつくりあげる事が先決となります。これをメモノートを通じて、体感させてあげて下さい。

「父さん、ここまでしっかり見てくれているんだ。あーそうそうこれでやられた。そっか、そうすれば良かったのか。あの時、ちゃんとアドバイス聞いておけば勝ってたじゃん。。というか父さん、怒ってないんだ。あいつだけじゃなくて、俺の事もちゃんと見て応援してくれてたんだ。悪い事したな。」こんな展開になるまで、ぐっとメモノートで我慢したいのです。

アドバイスに対する思い込みが解消されると、しぜんと耳を傾けられる子になってくると思います。アドバイスの内容を考える前に、アドバイスへのネガティブな思い込みを解消してみて下さい。うちの息子には、よくこの手を使って、自分から質問させるようにしています。がつんと言ってアドバイスした方が、早い時ももちろんありますが、お互い良い空気になれないなと思ったときは一歩引いて、息子が踏み出すのを待っています。

息子さんのスイッチが入ったら、巨人の星の星一徹形式で短期トレーニングをして下さい。息子さんのスイッチがOFFになるまでは、強引さも必要です。

また、相手を見定めるタイプの子は、観察眼をもっと磨いてあげて下さい。おそらく現時点だと、相手の事しか見えていないと思います。そこに自分もいれてトータルで考えられるようになると、強くなれます。相手のこのショットには、俺はこうして、俺のこのショットはあいつこう返してくるかな。などなど頭の中で試合が出来るようになってきます。このイメージトレーニングが出来るセンスをもっているので是非磨いてあげてください。

どんな相手にも立ち向かえる子は、観察眼が育っていない可能性があります。メモノートを通じて、相手の見方や、自分の見方をそれとなく伝えてみて下さい。挑むのではなく勝つために何をすべきかと。

以上が、私ならこうするの返答でした。正解は、いろいろあると思うのでお互い探っていきましょう!

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