3連休もどっぷりとバドミントンとプールで、技術練習と体作りを行ってきました。初心者組を3日間みてきて、また沢山のバドミントンを難しくしてしまっているポイントを見つける事が出来ました。おいおいここに書いていきたいと思います。
さて、今日も質問への回答を行っておきます。面づくりの話です。ラケット面をタイミングよく、そして適切な角度でシャトルに当てる。最初はこれが実に意味がわからない部分ですよね。
Q.無意識に行うカットの矯正 について。スマッシュ・クリアーが無意識によくカット気味に打ってしまい、速い・強いショットになりません。 意識して強く打とうとするとフレームショットになることもあります。プレー仲間に聞くと半身になっていないからそのせいでは?と言われるのですがそのせいもあるのでしょうか。改善策があれば教えてください。
A.ショットがカット気味になってしまう場合、二つの個所を意識すると改善することを、初心者の練習で経験しています。1つ目は、シャトルヒットの際の回内運動とフォロースルーです。2つ目がラケットを引く際のラケット面の向き。
1つ目の回内運動については、先日記載した通りチョップから回すと唱えて動きを再確認して下さい。ただし、ヒットした後に、強くラケットを振ろうとしすぎると、ラケットヘッドがしっかり相手方向を向く前に、ラケットを持たない腕の脇下にラケットを引いてしまう事を良く見かけます。
回内運動をさせながらもしっかりラケットヘッドが相手のコートに向いているか?回転途中に腕を脇下方向に引いてしまっていないか?このあたりを意識することで改善できます。しっかりチョップから回すを使って「面でシャトルを捕える。」。打った後にすぐに回内運動を止めるのではなく、しっかり「ラケットヘッドの向きを相手コートへと意識する。」、ここまでしてから「フォロースルーで腕を引く」。
この3つのキーポイントをなんとなく感覚だけでやっていると、焦れば焦るほど、抜けが多くなり、準備がおろそかであったり、ヒット後の一押しが無かったりしてしまい上手く面を作れずにカット気味になってしまいます。
初心者の多くは、この1つ目を焦りすぎてしまっていることがカット気味になってしまう原因である事が多いです。尚、この基本動作が出来ていない場合は、半身にすると余計におかしくなります。腕と手首の基本動作がしっかり出来てから半身の練習をした方が良いと私は感じています。打つ瞬間は半身ではないからです。
2つ目のラケットを引く際のラケット面の向きについては、ある程度打てるようになった後に、ある特定のコースになるとカット気味になってしまう場合の改善ポイントとなります。 ラケットを引く際に、ご自身のラケットの面がどこを向いているのか?ジュニアの子供たちをみてもあまり深く考えていません。若干内側にひねって引く、若干外側にひねって引く、面を水平に引く、面を垂直にして引く。いろんなパターンがあるのですが、この引手の形によって打ちやすいコースと苦手となるコースが生まれてしまいます。
特に、外側にひねって引く人と、面を水平に引く人は、内側へのスマッシュやカットがうまく打てません。ラケットヘッドをいつも以上に回転させないとヒットできないからです。十分に時間がある場合ならヒットできたとしても、展開の速い低いラリーなどの場合には、面をつくる時間が足りないために、浮き球やカット気味のショットになりがちです。
シンプルに運動という面でバドミントンを考えるなら、若干内側にひねって引く形がおすすめとなります。回外運動して引いておくことで、その後の回内運動への移行が十分に出来るからです。TOPレベルの人や上級者の中には、リストを鍛えている人も多いので、このあたりは個性となっていると思われがちなのですが、初心者やジュニアであればまずは、しっかりシンプルな動作で覚えておいた方が良いと感じています。リストを鍛えていませんからね。
引手の際のラケット面をほんの少し変えてみるだけで、カット気味のショットが治る事も多いです。どうすれば面を最短で作れるか?こんな視点で面を見ながら素振りをしてみて下さい。 基本的に、この2箇所で面づくりは改善されると思います。強いショットを打ちたい、早いショットを打ちたいと思うがあまり、このあたりの基礎的な部分が雑になっていることも多いです。
まずは力まずしっかり振り抜くことだけを意識して練習してみて下さい。
尚、パワーをプラスしたい場合には、下半身の使い方、特に前足の向きに意識をもつと良いです。前足が相手のコートに向きっぱなしでは、腰のためが不十分です。前足のつま先が相手コートではなく自分のコートの方を向くくらいしっかりひねることで回転力が格段にあがるのでパワーが増します。半身にも自然となります。
パワーは下半身を使って調整できることがわかれば、無駄に上半身に力を入れ過ぎなくなります。しっかりコルクをみて、あせらず、やさしくシャトルに触れる面づくりから始めてみて下さい。階段を飛ばして登るのは大けがのもとです。
私は今息子に水泳で抵抗について教えています。自分の体を必死に動かそうとすればするほど、水の抵抗にあい思ったスピードはでません。抵抗を最小限に抑えながら、抵抗の無い部分で、最大限の力を注ぐ。これがスピードを出すこつだよと。
バドミントンでも同様に自分の関節や筋肉が抵抗となり、必死に動こうとしても思うようにスピードもパワーもでないものです。抵抗を最小限に抑え、可動域が全開でフルパワーを発揮できるところで最大限の力をいれることが大切です。自分自身で難しくしていることを気が付けるかどうかが力みを抜くポイントです。