書こうと思っていたのに、すっかり忘れていたことがあります。先週の夜の練習で、左利きの6年男子と試合をしている合間のインターバル中に、うちのジュニアのTOPシングルの子が、話かけてきました。「どうしてそんなに早く動けるんですか?お父さんと、同い年ですよね。」と。
試合の合間だったので、このコーヒーの力だね。と、試合中の水分補給にとっていたコーヒー(汗)でボケをかましていましたが、実際には、コツはあるのです。私がトレーニングをしていないにもかかわらず、フットワークが早く見えるのはなぜか?ちなみに、歩くスピードも異様に早いです。どちらにも共通点があります。
うちのジュニアのTOPシングルスの子の課題に「スピード」があるので、このコツをしっかり伝えておこうと思います。それほど難しくありません。重心移動が身についているかどうか?だけなんです。
具体的には、シャトルに向かって進むときに、そのまま進むのではなく、斜め下に動くようにすれば良いだけです。頭をグイっとシャトルの落下点の床に向かって下げてから発進します。頭の重さを利用して、重心移動を開始することで、加速度が与えられます。たとえ、初速スピードが遅くても加速度が上がれば、最終速度はあがるのです。
物理的には、Vf = V0 + aT の公式どおりです。(Vf:終速 , V0:初速 , a:加速度 , T:時間)。年齢的にも筋力的にも初速V0をあげるのはきついのですが、加速度aの部分は、重心移動の技術(出来るだけ短時間で重心移動)でアップできるので、最終速度は早くなります。移動時間Tが長くなる遠いシャトルになればなるほどその効果はアップします。(理科の勉強は大切ですね。)
もちろん終速をあげるには、初速をあげるのが、一番てっとり早いのですが、それは日々筋力系のトレーニングしている人向けかなと思います。ジュニアやシニアの場合は、筋肉量も少ないので、重心移動の技術でカバーする方が良い気もします。
進行方向に進むときは、そのまま進まず、斜め下に向かって走り出すイメージです。頭の位置を確認しながらやると、より加速を感じるようになると思います。ちなみに、普通に歩く時も、前に行こうとせずに、斜め下に歩くようにすると、早く歩けます(もうちょっとコツはあるのですが)。
スピードを上げたい。だから筋肉系のトレーニングをする。はもちろんですが、コンマミリ秒の世界で戦っている100m走の猛者達も行っている加速トレーニングも行ってみると、物理の公式通りフットワークは早くなります。スピードトレーニングには初速UP系と加速度UP系の2種類あるって事ですね。
とはいえ、君のお父さんは・・・まず贅肉を落とさないと初速部分が足を引っ張りそうなので、そこを改善しないとスピードアップは厳しいと思います。。片方だけでなんとかなる世界ではありませんしね。(君の妹ちゃんはこの加速が上手です。おかしでもあげて、優しくしつつ、こっそり教えてもらって下さい。)