2016/12/21 試合を有利に運ぶイタズラ バドミントンの心理戦

師走の会社の残作業も8割方終わり、ジュニアのHPの更新など手つかずだったものが出来るようになってきました。小学生は今週で学校が冬休みに突入するようで、うちの息子たちものんびりモードに突入しているようです。

さて、のんびりなんてしていられないのは、全国小学生バドミントン大会出場者です。団体戦から個人戦までと1週間弱の滋賀への遠征です。試合の準備だけでなく、遠征の準備と保護者も大変ですよね。まだまだ小学生、何をしでかすかわからない一面もありますし、気が気ではないのではないでしょうか。。

今日は、勝つことを優先させる時に、私がよくやる試合中のイタズラを3つほど書いておきます。うちのTOPダブルスは、私よりも上手な人たちとの試合では、しっかり力を出せるのに、私がコートに立つとなぜか、調子が狂う。この種明かしです。

1つめは、サービステンポのイタズラです。相手がミスをした場合は、すぐに構えてさささっとサーブをして息つく暇を与えません。まだ前のラリーを振り返っている状況の中で、急いで次から次へとサーブを繰り出します。コースもあっちこっち狙います。一気に大量得点をとるためのイタズラです。

自分たちがミスをしてラリーが終わった時や、こちらがしっかりしたラリーで点を取った時には、じっくり時間をかけてサーブをします。相手がミスしている時は、さっさとラリーを始める。相手がミスをしていない時は、ラリーを慎重にスタートする。こんなイタズラで、相手の調子に乗せません。

相手が同じことをしてきたら、イタズラの種はわかっているので、あせらずマイペースで構えれば良いだけです。

2つ目は、視線誘導のイタズラです。スマッシュを打つ時に、あえて相手を見ない。ゆっくり構えながらも突然ドカンと打つ。相手にスマッシュと思わせないだけで、準備が難しくなるため、私の遅いスマッシュでもミスをさせることが出来ます。サービスの時にも時々この視線誘導を使っています。

一瞬、外をむいて相手が気にしたなと思ったらサーブを打つ。ドリブンクリアを打つ時も、視線はスマッシュの視線で打ちます。上を向いてドリブンクリアを打つとすぐにばれてしまいます。逆に上を向いてしまっている状況で、クリアと思わせながらリストだけでスマッシュを打つなんて事もあります。

相手が同じことをしてきたら、シャトルのコルクだけを見ていれば大丈夫です。相手の目をみない。相手のラケット面の角度とシャトルにだけ注意をはらっておけば、イタズラされることは無くなります。

3つ目は、狙いのイタズラです。前のラリーでミスをした人を徹底的に狙います。上手い下手ではなく前のラリーでミスした方を狙います。集中力が欠けていたり、迷いっている中でミスをしている可能性が高いので、またミスをしてくれます。これで気持ちをどんどんどんどん落として「今日は調子が悪い」と錯覚させてしまいます。

ミスをせず立ち直ってきたら、ずっと野放しにされていた方を狙います。シャトルに触りたくて触りたくてうずうずしている事が多く、緩急をつけたショットを打つと、へんなミスをしてくれます。今度はそっちを狙い続けます。こんな感じで、二人の調子を落としていくイタズラです。

相手が同じことをしてきたら、いつもなら任せる部分を強引にとりにいって、ミスをしてでも自分に焦点があたるように仕向けます。狙われるのと狙わせるのでは大きく異なりますので、相手の策略は通用しません。逆にカウンターの餌食にしてあげます。

こんなイタズラを書くと「性格が悪い方が勝つ」的なバドミントンのように思われるかもしれませんが、そんな事はありません。相手の心理や癖に敏感な繊細な目をもつ人が強いだけです。意識しなくても感覚的に感じられる人もいます。勝負勘のある人ですね。

なぜこんなイタズラを書いたかというと、全小ともなれば、勝ちたい勝たせたいという思いがひときわ強くなり、相手のサイドコーチからこんな指示が出る可能性が否定できないからです。良い悪いの問題ではなく準備しておいても良いものとして書きました。

そこまでして勝ちたい?と思うかどうかは人それぞれです。意識せず普通にやっている人もいます。そこまでせず負けて学ぶことで成長する事も多いですし、「そこまでして勝つ」ことで、未来が変わる事もある。これも事実なんですよね。未来の自分から感謝されるそんな選択をして欲しいなと思います。

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