2017/03/07 ガットのテンション バドミントンとテニス肘

今日は、ガットの張りの強度について質問がありましたので、お答えしようと思います。とは言っても、テニス肘の問題を抱えている方からの質問なので、ガットだけでなく、肘周りの負荷軽減に関しての回答とさせていただきます。

ちなみに週に3,4回バドミントンに触れるようになって、いつの間にか、私のガットのテンションは25ポンドまで上がってきました。小学3年生の三男坊もいつもかにか21ポンドで張ってもらうようになりました。筋肉の成長具合と、ヘッドスピードを見ながら、1年に1ポンドくらいを目安に上げています。

まだまだヘッドスピードも遅いので5年生くらいまでは、このまま21ポンドで行きそうな感じです。疲れていると20ポンドの方を自然と使っているようなので、感覚ベースで自分で調整も出来ているようです。(20ポンドの方をあまり使ってくれないので、ガットが切れずに20のままなだけなのですけど、本人はガットの強さの違いは知らずに選んでいるようです。)

Q.自分でガット張り機を買い、今まで(21ポンド位)よりも弱い18~19ポンドで張っているのですが 自チームや他の練習会でのコーチから「もっと強く張った方がいいのでは?」と助言を受けます。 ただ、ポンド数を上げると、反発力が減ってクリアが飛ばない、スイートスポットが狭まりコントロールが悪くなる、腕への衝撃もある、 といった話も聞くので、力も大人には及ばない小学生には20ポンドもいらないのではないかと思っているのですが見解をお聞かせいただけると幸いです。(自分も19ポンドくらいで張っています)

A.ガットの張りの強さは、正直、慣れの問題ですので、強く張ろうが弱く張ろうが、それでしっかり精度を保ち、強弱あるショットが打てれば良いと思います。強く張っていたものを弱くすれば、慣れない部分を自己修正し、無駄に力んだりすることもあります。逆に、いつもより強く張れば、シャトルのホールディング時間が減少し、コントロールする前に弾き返してしまう事もあります。

例え同じポンドで張ったとしても、張り上がりの形状が微妙に違うだけでもヒット感覚はずれてしまいます。このズレを修正する際に、原因がどこにあるのか?を明確にしておく事が大切だと思います。張り上げが強くなったから、弱くなったから、形状がちょっと変形してしまっているからと、自分のバドミントン以外の部分での変化であれば、自分を大きく変える必要はありません。慣れるまでがまんです。

一番良くないのが、何か違和感を感じて、その場、その場で無理やり矯正してしまうことです。慣れるまで待てずに結果を求めたりすると、普段使わない筋力を使ったり、余計に力を入れたりと、体がびっくりしてしまうプレーになってしまいます。

お子さんは、すでに肘に痛みを感じているとの事で、ポンドを落として張ってあげているのかと思いますが、それで肘の具合は変わりましたか?それほど大きく変わらないのであれば、元に戻してあげても良いと思います。高学年ですからそこそこ筋力も着きはじめ、さらには強いショットに憧れる時期でもあります。

ガットを緩く張った事で、かえって力を余計にいれてしまう可能性もあります。根本原因はガットではなく、疲労や振り方などにあるわけですから、ガットでカバーしきれる部分は大きくないと思います。

ちなみに、肘の事もしっかり考えてしっかりケアしていくというのであれば、ガット云々よりも、ラケットのシャフトの硬さや、グリップの太さなどをケアしてあげた方が良いと思います。太めのグリップにし、シャフトも柔らかいものを選び、張りのポンドは本人の好きな感覚(21程度ですかね)。

グリップの太さやシャフトでケアする。グリップが細いと、より肘を回転できる分、どうしても肘に余計に負担がかかります。また、握りが強くできるので、手首も硬くなり、力任せに打ってしまいがちです。シャフトも硬ければ硬いほど、衝撃がダイレクトに伝わってくるので、ゴムの部分となる筋肉に負荷が増えます。

神経系の発達の著しいジュニアの時期に養った貴重なシャトルのホールド・ヒット感覚を無駄にしないためにも、ガットの強さは本人の希望にあわせ、その他の部分でケアしてあげたいなと思います。

手首を柔らかく使い、腕の筋力をゴムのように柔らかく使えるようになれば、肘の負担も減るものと思います。ガット以上に、筋肉を柔らかく使うために、グリップの太さから変えてみてはいかがでしょうか?

バドミントン旅行が出来る宿