2017/04/13 ベストとリミット バドミントンとプレー幅

昨日の水曜日の特訓DAYでは、基礎組とシングルス組、ダブルス組にわかれてそれぞれが特訓をしました。基礎組はいつも半面での練習が多いので、横の動きを中心に動いて打つ練習。ダブルス組は、焦らずしっかりロブをあげ体勢を整えるなどのパターン練習、シングルス組は、フォア奥からバック前の斜め前への動きの確認をしてもらいました。

私はシングルス組を担当したのですが、どの子もシャトルを捕えるポイントのレパートリーが少ないように感じました。ある高さでのみでしか打てないと言った方が良いかもしれません。自分優位のラリーであれば、リターンされるシャトルも望みの高さで打てる事も多いですが、ダブルス以上にシングルスはラリーの主導権が目まぐるしくかわります。

そこで、「前はシャトルを床ギリギリになるまで取るな」と指示を出し、最下点でのシャトルの処理を繰り返し練習しました。突っ込みすぎる子には、突っ込まなくてもシャトルを捕える事が出来る事。フットワークは何よりも速さがすべてだと思っている子に、体を伸ばす事で出来る事を。と子供たちの先入観を壊しながらシャトルを拾ってもらいました。

子供は先入観の塊ですから、教えてもらったことがすべてだと思い込み、他の動きを排除してしまいがちです。ヘアピンは高い位置で取ると教えてもらうと、それしか練習しないように。。基本はそれかもしれませんが、現実では高い位置で取れない事の方が圧倒的に多いのです。BESTのヒットポイントと、最低限返せる限界ヒットポイント。この幅がプレーの幅にもつながります。最高と最低の両方を知る事が大切なのかなと思います。

BESTのヒットポイントの練習だけですとそれほど体を使う必要はありませんが、最低限返せるポイントの練習をすることで、体を最大限に使う事も覚えてきます。具体的には、ネットに落とされたシャトルに床ギリギリでなんとかシャトルを拾うには、あらかじめラケットを前に出しておかないといけません。

体を半身にし腕を前に出し、ラケットヘッドもシャトルに向かい、腕を伸ばしておいた段階で、最後の一歩を大きく踏み込む。体がくの字に曲がってしまう事((前屈))の多い子も、体が半身になってさえいれば、くの時にはなりえません。くの時になってしまうのは、胸がシャトルに向いている体勢でしか起きえないからです。

半身を作った上で、最後の一歩を踏み出す。これで足も伸びるし、手も伸びる。必要以上に前に突っ込まなくてもシャトルを十分捕えられる。これが感覚的にわかってくると、長い距離を移動するフットワーク中に焦りが無くなり、精神的にも安定したプレーが出来るようになってきます。

あえてギリギリで取る練習。まだまだリミットギリギリで取る事に慣れていないので慌ててしまい、ミスが多いですが、まだまだ返せるシャトルが多い事は感覚的にわかってきたかなと思います。ダブルスをやったりシングルスをやったりと切り替えも難しいのかなと思いますが、ダブルスではNGでも、シングルスではOKなもの。この違いも合わせて伝えてあげたいなと思います。

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