2017/10/10 下手な人から教わるもの バドミントンと評価

この三連休は、バドミントンはほどほどに、秋のスポーツシーズンを様々なスポーツに触れてきました。練習の無い日は6名ほどのジュニアの仲間でプールにいったり野球をしたり、お菓子食べたり、ゲームをしたり。翌日は、次男坊がポニーの軽乗のお披露目もあった区のスポーツフェスティバルで、フリスビーやら卓球やらダーツ、ストラックアウトなどにも家族でチャレンジしてきました。

突如、次男坊が散歩をしたいというので、他の家族と別れ、フェスの行われていた総合体育館から自宅まで40分弱の道のりを歩いて帰宅したり、普段とは違った息子たち、子供たちの笑顔や運動する姿をみれてこちらもとても楽しめました。また、知り合いの大人のバドミントンチームの練習にも参加しつつ、合間に三男坊と久々に基礎打ちをしました。好奇心の赴くままに遊びまくる。自分自身も子供に戻れた連休でした。

シニアのバドミントンチームに顔を出すと、いつものようにいろいろバドミントンについてあれこれ聞かれます。私と息子の基礎打ちをみながら、そこで私の掛け声に耳をすませては、自分はどうなんだろう?あれはどういう意味?と、刺激になれたようです。

「リストを立てろって言われますけど、ずっと立てておくんですか?」「回内ってどこまで回転させるんですか?」「上から打とうとすると手首が招き猫の手みたいになってしまう事があるのですが、そういう事もありですか?」などなど。

質問される内容は、いずれもここのメモにも書いているような自分の中で浮かんだ疑問でもあるので、基本的に答えられないものはありませんでしたが、その人の持っている考え方や常識が、それぞれが異なるので、まずはそこを聞いた上で、アドバイスをしてきました。

「リストを立てろって言われただけですよね?○○さんの場合は、手首に力が入ってしまっていますが、手首に力をいれなくてもリストって立てられませんか?いつも力を入れていたらそりゃ休ませたくなりますよね。小指、親指、人指しの3本指で軽く握って構えるくらいにすると良いですよ。手首に力をいれると肩にも力が入って、腕は動かないですから」

「回内は出来ていると思いますよ。ただし、手首の回内だけ意識すると、手打ちになりがちです。○○さんもしっかり打てている時は、上腕骨も旋回しています。なので回内を意識する以上に上腕骨も回っているか確認してみて下さい。これで手打ちになる時の差がつかめてきます。」

「猫手になるときも場合によってはあるでしょう。それはそれで仕方がないと思います。ただ、○○さんの場合は、肩を時計回りにしか使っていないので、回転する時間がない場合に肩の位置が低くなり、上から叩きたいがために猫手になってしまう事が増えるんだと思います。肘を8時から2時の方向にコンパクトに直線的に動かすイメージで肩をあげてしまうスイングも覚えると、早いラリーになっても上から叩けますよ。肩が下がっているから猫手が増えるんです。」

シニアの方々のプレーを脳内再生しながらお伝えしてきました。自分も含め多くの人が同じような課題を抱えている。これは間違いのない事なんですね。このメモを続けてきて良かったなと思います。その場、その場で、考えていては返答時間がいくらあっても足りませんからね。サクサク課題を伝えてハイ!じゃ練習!みたいな流れに出来ました。

長男坊や三男坊の特訓はほぼほぼできずシニアの方々の特訓になってしまいましたが、どんどん疑問を解消し、そして試行錯誤している大人たちの姿が、息子達の視界には入っていたと思います。練習メニューをこなせば確かに上達はしますが、そこから一歩突き抜けて上達できるかどうかは、こういう「向上心ある人たちの姿」をどう自分に反映できるかです。 上手い下手に関わらず、どんどん聞いてみれば良し。私が常にヒアリングをするのも、上手い人に聞けば答えに近づくし、下手な人に聞けば間違えに近づけるからです。こうすれば打てる。こうすれば打てない。この両面を知って初めて人に教えられるのだと思っています。

毎日練習組のジュニアの子供たちは、初心者組に教える機会も多いですが、その中で「出来ない人に何を伝えられるか」を不正解も含めての両面で考えて欲しいなと思います。能力のある人をさらに伸ばせばもちろん評価はあがりますが、それを評価してくれるのは外部の人だけですし、それを鼻にかけてしまえば内部から評価が下がることが多いです。多くの人から評価をうけるためにも、能力の低い人をどう伸ばせたか?を考えて欲しいなと思います。

バドミントンも勝ち負けのある競技ですから結果で評価されがちですが、それはあくまでも対外的な事です。それ以上に最も身近な人たちに愛される存在に育って欲しいなと思います。次男坊の通っているポニースクールの子達をみていると、それを良く考えさせられます。「出来ない子を出来るようにしよう」の精神が自然と備わっています。うちのジュニアの子達でも、一部の子の中にぽつりと光る精神としてみうけられますので、これが広がれば、今のクラブの評価レベルも長く維持できるのかなと思います。まだまだ損得感情で動いてしまう子が多いのが現状です。

バドミントン旅行が出来る宿