2017/10/12 練習メニューの考案者 バドミントンとコミュニケーション

ここ数か月、ジュニアの練習は子供たちだけで行う方針の下で、日々成長を見せてくれています。ただし、夜練に参加している子の多くは伸びている一方で、土日の練習だけの子たちは伸び悩んでいる子の方が多くなっています。

子供たちだけで行う練習は理想ではあるものの、その頻度で成長面で明暗をわかれる。頻度は多くともコミュニケーション能力の低い子は伸び悩む。こんな印象です。それでも基本的に関東大会への切符を手にした子は夜練組で、しかもコミュニケーション力の高い子が圧倒的に多いので、目前に迫る関東大会でも良いパフォーマンスを発揮してくれるものと思います。

ちなみに、この「子供たちだけの練習」で良いところは、自分たちで練習メニューや課題を共有しあい「そうじゃない、こうでしょ。」「こう言われたよ。それは今はいらない」と、子供たち間のコミュニケーション力が向上し、理解力や伝達力などが磨かれる事にあると思います。もちろん元からコミュニケーション力の低い子や低学年の子ですとスタート時点で躓きもします。

実際、この数か月の結果として、コミュニケーション力の高い子達は、練習や課題に対する深い理解が進み、練習の質という面で向上し、プレーにもその影響がようやく出始めてきました。さらに理想を掲げるのなら、練習メニューをもらうのではなく、自ら練習内容や課題をコーチに伝えた上で、解決策やメニューをもらう側に立つ事でしょうか。練習メニューの考案も選手側になるのが理想です。

学ぶ先生でさえも各人で選び、そのいろんな先生方の教えを皆で共有し、そこから子供たち内部で異なる部分への議論が沸騰。そこで生まれた疑問を、再度、各先生方に聞いて先生の言葉の裏側にあったものをも収集する。こんな感じまでいければ将来にわたって使える学びの姿勢を体得できていくのかなと思います。

もちろん、こういった練習が主体となると毎日練習組でもないと、時間がかかって一向にバドミントンの練習に入れないという問題も出てきます。土日だけの練習組は、そもそも自分の課題さえもはっきりわからない子も多いので時間的に厳しいです。こちらは良くある練習方針のように先生が一般的な良くある課題を伝えてあげて練習があってるのでしょう。

ただし、練習メニューや課題を伝えるつつも、課題発見の方法は習得してもらう必要があります。「今日はこういう練習やった。出来た。出来なかった。勝った。負けた。」だけで終わってしまう子が多くなりますからね。「なぜ出来るようになったのか?何を変化させたら出来るようになったのか?他にもその変化を適用できないか?」などの思考回路が生まれてくるような指導が必要かと思います。

大人と子供、先生と生徒、コーチと選手。それぞれの関わり方は、各クラブでいろいろあるでしょう。さらには子供を預ける親の理想もまた千差万別です。すべての人が満足する方法などあってないようなものです。コミュニケーション力の向上、大人も子供も、これがどの環境でも共に成長できる肝になります。

成長する人々に沿ってクラブは徐々に変化していくものです。すぐに変われるものではありません。自分を変えず外の即時変化を望んでばかりでは、愚痴ばかりの集団となり成長どころかクラブはどんどん落ちぶれていきます。大人も子供も、さらにはコーチも含めて、理想だけを追わずに、現実的に、みんなで日々成長していきたいものです。

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