2017/11/02 ピンサーブはフォルト? バドミントンと試合練習

この練習メモに対してメールをいただいていたのに、見落としていました。何かとあわただしく確認漏れしていました。すみません。今日はまずメールをいただいた質問にお答えさせていただきます。

Q1.セットしたシャトルを打つ直前に左右にずらすのはフォルトでしょうか? 以前ブログで(2016/6/24)で「シャトルをセットした位置からシャトルを上に動かさない」という趣旨の記事がありましたが、それに関連しての質問です。上ではなく左右にずらしたらどうか?という話です。 一度体の正面にシャトルをセットした状態からラケットを引く直前にシャトルを右(または左)にずらして 相手のラウンド側を抜く(またはフォア奥を付く)ようなドライブサービスを打っています。 相手も正面から打つよりも角度が付いて入ってくる軌道(または遠くに逃げていく軌道)に慣れていないのか打ち損じたり、上げたりしてこちらが攻勢に出やすいメリットがあります。 デメリットとしては打つ直前にシャトルを左右にずらし、目線も正面よりは離れることになるので、打点のコントロールが難しくサイドアウトが出やすいことです。ただしこれも練習で克服できると思っています。

A1. まず以前お話した「サーブの際に一度セットしたシャトルを動かさない。」これは、フォルトを取られにくくするための方法ですので、フォルト云々の話とは若干違います。今回のご質問にあるセットしたシャトルを左右に移動する事自体は、それだけでフォルトを取られる事はないです。左右に動くので相手にとっては視線移動が発生し、それが高い位置に見えてフォルトっぽく感じる事はあると思います。 ドライブ気味のサーブ、いわゆるピンサーブは相手はとても嫌がります。先日私が参加したMIXダブルスの対戦相手もがんがん使ってきてうちの妻はノータッチを沢山とらました。心理的にフォルトにして欲しいと思っていたに違いはありませんが、ルール上問題はありません。

フォルトを取られる場合の多くは、『第9条 サービス ⑺ サーバーが持つラケットヘッド及びシャフトは、シャトルを打つ瞬間に下向きでなければならない。』に当たると思います。ピンサーブを下向きで打てるのかと問われると、打つ瞬間に水平になりがちで難しいのです。おそらくピンサーブうんぬんではなく、ここがアウトと思われていると思います。ラケットヘッドを下向きに保った上でならフォルトになりません。ラケット側の肩をグイッと高くあげるようにするとフォルトになりにくいです。主審がNGといったらNGですがね。(バドミントン競技規則 2016-2017)

Q2.ラケットを大きく早く引き、ロングサーブを警戒させ、ラケットをゆっくり出して手前にシャトルを落とすのはフォルトでしょうか? ショートサーブを前に出てすばやく叩くのが得意な相手に対し使っています。 ラケットを後ろに引くスピードを変えるだけなので、普通に引くか大きく速く引くか、だけの違いだと思っています。 つまり単なるフェイントにすぎないので引っかかれば成功、というのが私の考えです。 なお、引いた後にラケットを「止める」という動作はさすがにフォルトだとは思いますが、止めずに前にゆっくり出しているだけです。 相手からすれば大きく引いたのに、ゆっくり前に出す行為自体が止めているように見えるのかもしれませんが。

A2. こちらも特にフォルトに値するものではありません。ラケットの引き方にとくに制限はありませんからね。

ダブルスのサービスは、駆け引き一つで結果が大きく変わってくることが実に多いものです。相手のプッシュが脅威と感じる場合などには、その対策として、あれこれやらないと試合になりません。 「どこに来るのかわからない。」「タイミングが取りにくい」こう思わせる事で、相手の出足を鈍らせることが出来ます。最初の脅威を取り除く対策に、ピンサーブを覚えておくことも有効です。

とはいえ、点を取りたいがために、サーブであれこれするのは、正直おすすめしたくはないです。あくまでも相手の脅威を取り払うために、サービスの工夫をするくらいにしておくのが良いと思います。

サービスの工夫も「どこに来るのかわからない。」「タイミングが取りにくい」こう思わせるだけに留めれば、自分も相手も互いに成長します。自分が勝つために、相手にバドミントンをさせない。こうなってしまうと「あの人とはやりたくない」こう思われますので、結果的に自分の練習機会が減ってしまいかねません。

公式ルールではOKでも、その場のその場の空気ではNG。どちらが正解かを問うよりも、互いに成長できるプレーを心掛けていく事が個人的には良いと思います。相手も何か試したい事がある中で、試合をしているかもしれません。一方的な練習ではなく、相手のそれを手伝ってあげるような試合バランスにもっていければ良い試合練習になると思います。

私なんかは、ピンサーブを打ってくる人の場合は、数歩後ろに構えて、打てないようにし、ショートサーブを練習してね。という空気を作ったり、ピンサーブが来ても即時対応して通用しない事を伝えたりと、いろいろやってあげています。

アウトと言いながらもサービスアウトも取ってあげますし、パート―ナーのサービスプッシュレシーブの練習たのために、ゆるいサーブも打ったりします。自分が課題としていない部分は、他の3人の練習のために使っている感じです。

私とのレベル差があるからと言われればそれまでですが、みんなが上手くなれば、私もどんどん楽しくなるのでいつもこうやってます。

尚、格上相手の場合は、どんどん嫌らしい事を考えてみて下さい。出し抜くためにあれこれやっては返り討ちにあいながら、小手先の技術で出し抜くのではなく、心理面で裏を取れる感覚や「間」に対する感覚が成長してくると思います。「こういう場面では有効なんだ」「今はこれは通じないのか」などなど。とても面白いですよ。

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